啼きレンジ色
秋也

世界があんたを揺らして起こすなら
共鳴しよう
水色の液体を洗面器に注いで
空っぽの浴槽に船を浮かべて
30数えて
バスタブに亀裂
丁寧に
丁寧に
穴に潜りこんだ兎が
耳はいらないというなら
悲しいけれども
オレンジ色が眩しくて
つまらないと賺していた俺は
どこかに吹っ飛んだ
すごく似合う綺麗だよ
うさぎも俺も揺らされた
雪色に反射した
白鳥が頭を空に向け甲高く鳴く
揺らされて
共鳴さ
眩しすぎるけど
大好きなオレンジ色に包まれて


自由詩 啼きレンジ色 Copyright 秋也 2008-06-12 01:02:27
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