軌道のそよぎ
信天翁

     小春日和もうれしいものだが
        一週間も続いた曇天が
          フェードインする
    梅雨の晴れ間もひとしおである
      しらはえが光のやさしさを
            教えてくれて

 もう いま以上には接近しそうのない
          カイロスの後ろ髪
       そして クロノスの前髪
  わたしはなにを掴めばいいのだろう

    土鳩がどこから帰ってきたのか
     逍遥するプロムナードの先で
     地面をしきりとつついている
            あゝ そうだ
わたしもノックしなけりゃならないんだ
    窓のない部屋のドアに向かって







自由詩 軌道のそよぎ Copyright 信天翁 2008-06-06 22:31:07
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