「片思い」へ
ever

いざないを一瞥して口先でいなしてしまうあなたの瞳は

目の前のディスプレイより遥か遠くを見ていて

ひどく抽象的な確信を備えた奥の奥で

ごくたまに確信を分けてくれる

そんないつ留まるかわからないあなたの由来を探るけれども

あなたは止まることを嫌い 今という川をどうどうと泳ぐ

こっちが撮らされてしまったスクラップ写真を

寄せ集めてだしても

私のレンズをあなたは知っていた

被写体としての自覚のなさは天性?

置いていかれたカメラは一人フィルムを現像した


自由詩 「片思い」へ Copyright ever 2008-05-08 02:49:44
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