距離
湖月

わたしは握りつぶしたあなたの手を
離れていかないうちにキスをして
目だけで愛しているのだと云うけれど
あなたの中で生きているのは耳だけ
本当は全身でわかろうとしていることを
知っているけれど絶対の確信がもてないのは
わたしが上手にふたりでいることができないから
あなたはとても淋しいのだと言う


自由詩 距離 Copyright 湖月 2008-05-06 21:20:58
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