超人パワー5000万・乳白色の憂い
キリギリ

言葉はそれ以外の何かだ、と昔、朝日新聞が言っていた。
コンビニエンスを麦芽たっぷりのパンズで挟んだバーガー
が、転がることも出来ず置いてあるここは路上。路上。
平日の昼下がりにはゴミと人妻しかいない路上。
ティンカーベルも出直すような夢のないこの路上で
事件は起こった。

ガン!ガン!ドゴン!ドゴン!

杏里!トロツキー!ストラヴィンスキー!!

マッカラン!灯油!水蒸気!セックスしろ!!

事件は8人のスポーツマンに堪え難いトラウマを残し解決した。
翌日には事件解決を記念した祝賀会、パレード、フリーマーケット等が
行なわれ、記念グッズを求めて町民を始め県外からも多数の観光客が
訪れた。そして夜には締めくくりとしてフォークダンスからの接吻、
マイムマイムからのドッグスタイル、キャンプファイヤーからの嗜虐などが
横行し町は今までにない活気に包まれた。素晴らしい夜だった。

この世界に意味なんてないのよ、と昔、少女が言った。
少女も今では2児の母となるも妻にはなれず夕方まで
スーパーのレジ、夜はスナックで働き今年4歳になる
双子を虐待しながら少ない時間で世を憎む詩を書き
現代詩フォーラムに投稿している。ポイントはまだ付かない。


自由詩 超人パワー5000万・乳白色の憂い Copyright キリギリ 2008-05-05 18:05:14
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