君よ。
涼(すず)

扇風機がこわいという。

そのうち夜な夜な
耳元でしつこく「回りながら旋回」したあげく、
冷蔵庫を開けて、
冷えた発泡酒と枝豆で晩酌などするという。

しかも冷蔵庫は、
扇風機に少し気があるらしい。


電話にはいつのまにか

見知らぬ国の(たぶん中東の方だとおもわれる)
おそらく友人の名前が
登録されている。
さらに一週間に何度か、連絡をしているようだ。

しかし相手はいつもお留守。


先日

手洗いに入り、ひとり貯水タンク裏を観察。
研究は今、佳境に入ったところだと、
トイレットペーパーで鼻の頭を拭きながら力説する。

君よ。

どうか、できることならば、
永遠に僕のそばに。

そしてもっと言うならば、
永遠に君のままで。



自由詩 君よ。 Copyright 涼(すず) 2004-07-07 20:55:08
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