デジタル
伊那 果

 +++++


 わたしは
 さみしいので
 ご飯をよそった

     @ぴこぴこぴこぴこ+@+@


 立ち上る湯気の向こう側に

 わたしの言葉の
 羅列
    +☆+−☆αββ+×


 わたしの言葉は

    1、2、1、2、1、2、1、2、1、2、1、2、1、


 ふたつの数字に置き換えられて
 画面に載る

    1、2、1、2、1、1、1、1、1、1、2、、、1、


 エラーが出る 
 しょっちゅう 222 3 
 だから

    +ピーピーピーピーピー++


 甘い米を
 かみしめる
 飲みくだす
 胃の中に
 落ちていく
 実りの粒が
 白く、白く、白く、白く
 
    強い遺伝子とおいしい遺伝子をかけあわせて
    何度も何度もかけあわせて
    強くておいしい米が実りました
    あなたもたくさん食べて
    命をたくさんいただいて
    健康で強い体を作りましょう
    健全な精神は
    健全な肉体に宿ります
    健全な知性も
    朝は毎日体操をしましょう
    いっちにっ、いっちにっ、いっち2、 いち2、1、2。
       1、2、1、2、1、2、1、2、1、2、




 そうでした生き残ることができなかったのには必ず理由があるものでした。
 人類が積み重ねてきた偉大な知性は、そういっています。
 

 うん、だからどうせこの言葉を声に出してもただの記号なのだから
 
   +ピーピーピーピー++
 

 わたしあまり聞きたくないから
 

    そうだ音など聞こえないようにすればいいんじゃない
潰れた耳


    そうだ声など出す必要もないんじゃない
かきむしるのど


    でもあなたに口づけをしたいので、口は残します
    強い遺伝子をかみしめるのにも使えます
    もう飲み込むことはできないのだけれど
    ああそうか、だからわたしは
 

 淘汰されていくのだな


     ぴーぴーぴーぴーぴーぴーぴー

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 ということなのです


自由詩 デジタル Copyright 伊那 果 2008-04-26 17:05:10
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