あなたの得た浮力、わたしの透明さとの交感
逆島夢子

安否された記憶をたどり
行き着いた先にはあなたの島
正午の光も 豊満な裸体も
燃えさかる海へ流される
原色のサルがなき喚く森で出遭った奇怪な蔦をもつ植物たちよ
その乱暴な肢体からは緑の湯気がたつ
ぽくぽくぽくと マリワナの快楽にも似て
乱列されたあなたの歯!
すべての水晶玉は砕け散り
わたしの想い出は満ち潮に引きずり込まれる
ああ!あなたの岬のように突き出たわたしの愛よ!


自由詩 あなたの得た浮力、わたしの透明さとの交感 Copyright 逆島夢子 2008-04-18 21:25:11
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