「 ぼくと勃起とお尻の穴と、考えるおちんちん。 」
PULL.







朝。

 目が覚めるとぼくは勃起していて、ぼくのおちんちんは勃起してから考える。目覚めてすぐの勃起は何だかもやもやとしていて、少しおとなしい。もちろん血はどきどき充満していておちんちんは芯から勃起しているのだけれど、やっぱり何だか自覚がなくて、自覚のない勃起はわがままじゃなくて、おしっこをしたらすぐに萎びてしまうので、おちんちんの考えはまとまらない。



昼。

 お尻を見ると、おっぱいよりもお尻が好きなので、ぼくのおちんちんは勃起して考える。お尻は大きいお尻の方がいい。おちんちんは大きいお尻とよく似合う。引き締まった筋肉質のお尻も大好きだけど、タイトスカートにぱつんぱつんに包まれたちょっぴりだらしないお尻も、おちんちんは大好きだ。大好きなお尻を見て勃起したおちんちんは何だかわがままで集中していて、少し手に負えない。あまりに手に負えなくて手にあまった時は手で、処理をする。手は、ぼくのおちんちんの手であることもあるし、ぱつんぱつんのお尻の手であることもある。狭いトイレの中でお尻と絡み合い汗とお尻の穴の匂いを嗅ぎ、おちんちんはさらに集中して、考えを出す。
 触られてすぐに飛び出したい時はすぐに飛び出すことにしている。



夜。

 お尻の唇で吸い取られて空っぽになったおちんちんは考えると、勃起する。勃起する前のことはあまり覚えていない。昼間は見知らぬ誰かとお尻の穴の匂いを嗅ぎ合ったような気もするが、ひとの顔のことなどは尻たぶよりも印象も匂いも薄いのでやはり、覚えていない。
 今夜のお尻は匂いもきつく叩くとよく、ふるえる。ふるえるとお尻は堪らなくなるので、また叩く。叩くとお尻はほんのりと赤くなり照れるので、またさらに堪らなくなり叩く。叩くごとにおちんちんは明瞭になり、赤くなるごとに充実して朝よりも昼よりもかたく、考える。噛み付いたお尻は「ひぃっ!。」と悲鳴を上げるので愛おしく、なおのこと歯形を付けて隅々まで舐め尽くして味と、匂いを確かめる。やがて唾液とお尻から分泌されるものとが入り交じり匂いはくらくらとして、おちんちんはますますかたく、考える。
 考えがまとまるとまんまるのお尻の穴を見ながらおちんちんは侵入する。時間を掛けてなめらかになったそこはあたたかくて、お尻の穴はきゅっとすぼまって、おちんちんは射精したくて堪らないのにこのままずっと射精しないでいたいからずんずんと、確かめながら侵入する、お尻は声を上げて叩いてとせがむのでふるえ腫れ上がり愛おしく歯を、立てる。

 仄明るい窓の外では真っ赤に充血した月を、勃起したおちんちんが押し揚げているもので夜はまだ長く、深く考えもぐり込み答えを、出さない。












           了。



自由詩 「 ぼくと勃起とお尻の穴と、考えるおちんちん。 」 Copyright PULL. 2008-04-14 18:35:48
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