トモダチ
よーかん

キミはボクに気付かずに、
ヒトの流れを眺めている

買い換えたばかりの
イヤフォンが
なんだか
ロポットの部品みたいで

耳を塞がなくちゃ
街を耐えられない
キミの姿は

なぜだか
とても
身近に感じる

でもボクは
キミが眺めるヒトの流れを
いっとき眺めながら

この店のBGMと
キミの頭に流れる音楽
歩くヒト達と
横断歩道のメロディー

あの車の中にも別の音楽が流れている

そんなコトを想って
どこかに
なにかの答えを
見つけようとしてみたのだけれど

やっぱり
何もみつけられなくて

そうか
そもそも質問を
見つけられていないじゃんかと

独り
気付いて
苦笑いした。

「色んな音楽が流れているな」

キミがボクに気付いて
イヤフォンをはずしたら
そう言ってみよう。

キミはたぶん、

少しの間
またヒトの流れを眺めて、

「ね、不思議だね」とつぶやいて、

ボクに安心をくれるだろうから。













自由詩 トモダチ Copyright よーかん 2008-04-10 22:00:51
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