ひとりぼっちの海
ここ

ある日
ひとりぼっちの海は
せつなくて せつなくて
ハァ〜〜って
ため息をしてみたんだ
そしたら
白いため息は
フヮ〜〜って
すました空にのぼっていった

ひとりぼっちの白いため息は
ひとりぼっちの透き通るなみだになって
みんなの心に届いたらしかった
みんな
なぜかせつなくなって
せつなくなって

海は
みんながせつなくなったのに気づいたんだ
(みんなにまで苦しいおもいをさせてどうするんだ)
フゥ〜〜って
まだ空に残っているため息をふきとばしたら
みるみるうちに
すっきりほほ笑む太陽が顔をだして
みんなの心を照らしていった

そしたらみんな
ほっとして
ひとりぼっちの海にあやまりに行ったんだ




自由詩 ひとりぼっちの海 Copyright ここ 2008-04-07 00:00:15
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