世界からの逃亡者

いつからあの道を逸れたの?


キミの小さな呟きを掻き消すように口付ける

僕らには愛があるから構わないじゃないかと

またその細い手を取って、進むために。



ここはずっと遠い場所なのね


僕の耳に唇を寄せて囁くように言ったキミに

愛だけじゃ埋められないものもあるのだと気付く

2週目の雨降る夜。



もう,終わってしまうの?


どんなに優しい口付けでも掻き消せはしない キミの呟き

終わりなど来ないと即答できなかった僕の真横で

微笑み,泣いたキミを見て気付く。





運命に抗う限界


自由詩 世界からの逃亡者 Copyright  2008-04-06 14:17:19
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