退行心
ゆきのかけら(翡翠)

その手を
きゅっとにぎってみたり

ちょっとだけ
きゅんとして泣いちゃったり

ちくちくするから
ちょっと傷つけてみたり

君を怒らせたいんじゃないんだよ?

本当は
こう言いたいだけ
"ごめんなさい"

"ありがとう"

すべてが
ふりきれているの

ぜんぶつたえたくても
ことばの端しか
あげられなくて

すなおなことば
しっているのに

ありふれすぎてて
でも大切なのしってて
はずかしくて

たくさんいえないけど
一回にたくさんの
きもちを込めるよ

なんにもしらない
こどもみたいに
すなおに心つたえたいな

意味分んなくてもいい
ことばが足りない
それにすらひるまない

ただ ただ
"つたえること"だけに
がむしゃらになって

きみに届けと
からだがなきだす
…そんなふうに

ねぇ
こんなに書いたって
結局はいっしょ

つたえたいことは
ひとつ
でもたくさんのおもい

…あぁ
きみには
いつだって
こどものままなんだね




自由詩 退行心 Copyright ゆきのかけら(翡翠) 2008-04-02 20:55:51
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