成人幼女
ANA

隠さなくてはいけない部分まで
「さらけ出さなくてはいけない」
そんな強迫観念に囚われている
行為、
とそうその情みたいな哀れみみたいな
そんなやつがこうやってあわさって
夜な夜な繰り返してるうちに
感情が磨り減って
ずいぶんと痩せてしまったのは
わたしの体だけでなく
核、
そのものだ

いつだったかそれは
ハズカシイ
と思われた
まだ私に中身があったころ
心の袋はきつくてきつくて
そこに精一杯の宇宙がつまっていた
なぜだろう
誰も入り込めなかったはずなのに
何かが緩み始めてきて
もう、止まらないのだった

触れてみた
その部分に
まだ消えない。
というかむしろ増している気がする
私に残った
このシコリ
は何なんだ、いったい

食い潰されたわたし
この指で男のヒレをなぞると
感覚が麻痺して正体がつかめない
破れそう、と思ったのは
わたしの体内物質ではなく
まだそこにぶらさがっていた
ただの下らない感情であった

さらけ出してしまっていた
気づいた時にはもうすでに

今 ほんのちょっと触れ合う
心の矛先みたいなもの
痛い、でも欲しい


自由詩 成人幼女 Copyright ANA 2008-03-26 23:10:56
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