ユキグニユキ
木屋 亞万

ユキミチデハダシニコゴユルアシモトニテツノクサリヲハカセテミタリ


ゆき道で裸足に凍ゆる足元に鉄の鎖を履かせてみたり



セマリクルシュウエンヲマエニオシアゲルキンチョウノノチニエガクシュプール


迫り来る終焉を前に押し上げる緊張の後に描くシュプール



ショシンシャノカラダヲソットダッコシテツツミコムヨニスベリオリテル


初心者の体をそっと抱っこして包み込むように滑り降りてる



ロマンスノカミサマナンカイヤシナイシットブカゲナメガミハワラウ


ロマンスの神様なんかいやしない嫉妬深げな女神は笑う



ユキツモルヘイヤ、タハタノマンナカニスンダココロノムスメガイルハズ


雪積もる平野、田畑の真ん中に澄んだ心の娘がいるはず



シンシントフルシンセツニツンノメルシンイワカラヌシンリノシメリ


しんしんと降る新雪につんのめる真意わからぬ心理の湿り




オトナビルモービルヒトツカオニノセハナノアタマヲスベリオリテル


大人びるモービルひとつ顔に載せ鼻の頭を滑り降りてる





短歌 ユキグニユキ Copyright 木屋 亞万 2008-03-25 20:58:40
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