SAYONARA
吉岡ペペロ

月が好きなふたりだった

いくつもの月がふたりを照らした

あのころの轍に

いさぎよくSAYONARAしよう


春なのに月は

霞みが微塵もなかった

真昼のしろさだった

鏡の意志にみちていた

あかるかった


月が好きなふたりだった

いくつもの月がふたりを照らした

あのころの轍に

いさぎよくSAYONARAしよう


自由詩 SAYONARA Copyright 吉岡ペペロ 2008-03-22 17:51:15
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