タイヨウのうた
beebee




日が沈む時、あなたは何を思いますか?
夕日がビル街に反射して
アスファルトに撒かれた水がきらめきを残している。
静かに息をひそめる温度に、
あなたの手は冷ややかな熱を感じるだろう。
冷めているが暖かい空気が流れていく。
日比谷公園にあるレストランの飾り窓に置かれた
オレンジの塊は手を伸ばすあなたを逃れて
虚空へ消える。
その鮮やかな手品に都会人は呆然と立つままになる。
外灯に明かりがともり、
身体に暗いコートをまとう時、
独りベンチに座り、
想い出に涙するのはわたしかもしれない。
もうしばらくこうしていよう、
心地よい眠りが私を誘うまで。
もうしばらくじっとしていよう、
タイヨウが眠るまで。




『夕方、公園のベンチで』…もうひとつのうた。^^);
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=232951


自由詩 タイヨウのうた Copyright beebee 2008-03-20 14:42:34
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新・純情詩集