Etuji

ねぇ
あの人は眠ったのかしら
身の丈ほどの花にかこまれて
私は帰るところに迷う
私の頭の倍ほどもある
菊科に似た花に息苦しさをおぼえながら
それでも
どこへいけばいいのか
わたしは進む道に迷う
花の林のさらに奥へ向かおうか
あの家の屋根らしき方へ向かおうか
意思の不在に
立ちすくむ私に
紫の空から
いろとりどりの花びらが舞う
ねぇ
あの人はもう眠ってしまったのかしら。








自由詩Copyright Etuji 2008-03-18 13:37:18
notebook Home 戻る  過去 未来