春のレガート

しゃららん
きみのあしくびについた
すずが 鳴るよ


うさぎの
耳とコンタクトレンズ

きみに似合うのはかろやかなプリエ


チュチュの波が
ひるがえれば
はるのうまれる
風 だね


おなかまで
あたたかいよ
かたまったなみだも
ゆらしてごらんよ


しゃららん
鳴るのは まだ
いろじろのあしくびについた
すず
だけ みたいだ


あまえたがりのほほを
ぶってくれて
ほしいのになあ
そうしたら
いじをはったほほも
さしだすから


ごおごお
ゆらせ
うさぎの
耳とコンタクトレンズ
よくみがいた歯とふわふわのしっぽ
いっぽうてきでも


しゃららん
あしくびに噛みついて
あげるよ


すくわれてみせてよ
エトワール!

なんて さ

まじめにね



うさぎの
耳とコンタクトレンズ
はずしてみせたら
あんまりにあっけなくて
はるあらしみたいに
笑うかな


パ・ド・ドゥ
ほらね
すずの鳴るりずむも
つながって
まぼろしみたいなはるの
とっておきの音楽が
きこえる


未詩・独白 春のレガート Copyright  2004-07-02 01:07:18
notebook Home 戻る  過去 未来