精の分身のために
信天翁

懐中時計のボタン電池が切れた
そして「気」「血」「水」も
おらのパネルとメモリーから消えた


ドリーミーな青い春は勿論
  モノトナスな赤い夏も
   デカダンスな白い秋さえも
今は質屋の蔵に収納されてしまった


そうだ いとおしい四次元を引き寄せ
電池を入れ替えよう
鬼火のパチパチはぜる
クレージーな黒い冬のために




 


 
  




自由詩 精の分身のために Copyright 信天翁 2008-03-14 21:50:52
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