風日の深緑
湾鶴

さざなみは 群れをなし
幾人かは 手をつないでおります

光が噴水を照らし

さざなみは一気に羽ばたき

けれども
いくつかの水泡は遅れて真珠の旗を振り
あの辺りでは
協力して大きな布を広げる子たちもいます

そして 皆 きまって
はらはらはらと 去ってゆくのです


深緑
深緑
深緑
     

大きな雲はゆっくりと流れ 過ぎてゆくと

光りがまた噴水を照らし

はたはたはたと さざなみ きらめき

もう充分に
マリーゴールドの
種まきをする時期になったことを告げて
去ってゆきました





自由詩 風日の深緑 Copyright 湾鶴 2004-07-02 00:19:49
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