曉の月は銀の原に鈴を鳴らして
プル式

いつもより少し
上を向いて歩いたらば
いつもなら見えない
遠くの空が見えた

いつもより少し
胸をそらして歩いたらば
いつもは気が付かない
人の笑顔に気が付いた

いつもの道
いつもの空が
いつもよりか輝いて見えた

いつからだろう
いつの間にか
猫背に慣れて
前を見ているつもりで
地面ばかり見えていた

いつからだろう
跳ぶ事を忘れて
今だけを見つめて
跳び越えたつもりで
逃げ道ばかり選んでいた

音が聞こえる
風が美しく
どこまでも広がる

僕は自由だ
僕を捕まえていたのは僕
僕は知っていた
ずっと前から
本当は自由だと言う事を。


自由詩 曉の月は銀の原に鈴を鳴らして Copyright プル式 2008-03-06 09:42:51
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