記憶の花
vallette

あの時見た花火のように

一瞬で上って
一瞬で散った

でもその一瞬が
まだ僕の心に焼きついている

微かに残る花の香りと燃えカスを
胸の奥の押し込んで空を見た

終わったというのに煙はまだその形を残したまま
東の空へゆっくりと流れていく

じきに空は晴れるだろう
隠れている星も見えるはずだ



自由詩 記憶の花 Copyright vallette 2008-03-06 00:23:09
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