夢。
AKiHiCo

指を絡めて唇で交わす約束
水を背中に浴びせたら
さあ、夢から醒めよう。夢から、
鎖をようやく外す時がきた

嗚呼、終焉の始まりで
幕は上がろうとしている
まだ目蓋を開けてはいけない
誘ってくる香りはキミ、
気付かない振りで
疼く体躯をシーツに

甘く甘く蕩ける蜜
その声、聞きたかった
唇を重ねて舌を交えて
今宵、キミの虜になるか
キミを僕の虜に

脳の片隅に棲んでいる人が
残していった鎖
過去の出来事を過去にさせるまい、と
今も静かに佇んでいる
けれど、

僕は夢から抜け出す
終わらない遊戯を停める
本当の僕で生きていく
そう決めた

溜息、一つ零せば浮かんでくる
幸せとは何かという


自由詩 夢。 Copyright AKiHiCo 2008-02-24 01:40:09
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