ばら色の頬のころ
アヅサ

四角い窓からみた海に
オリオン座が落ちてった
僕はそれを電車の窓からも
見たような気がした
ちいさなリゲル
君の名前に似たリゲル


制服のリボンタイの匂い
香水と煙草のまじった匂い
くせのある髪の毛のさきに
角砂糖みたいな雪が
数ミリ積もってるみたいで
まぶしくて 泣いた


君が僕の制服をつかむとき
胸にはちいさな泉ができる
細くしろいその指が
可哀想なオリオンを救うんだね
神様の庭で走り回る僕らの
ばら色の頬のころに


自由詩 ばら色の頬のころ Copyright アヅサ 2008-02-16 17:36:43
notebook Home 戻る