蹴り出す想い
beebee



孤立している、自分は
切実で自分を傷つける想いに苦しんでいる。
手は悴み目の前さえも探ることは出来ない。
顔は上げられず、目は足下を追うことで精一杯だった。
ふいに転がっている瓦礫を
思いっきり
蹴っ飛ばしてみた。
ガーンと
前にあった何かが大きな音を立てて壊れた。
それはもう復元不能なんだ、でも
思いっきり蹴り出す想いこそ、
自分の中で唯一真実だと思った。
左足を軸にして大きく踏み込んで思いっきり右足で蹴る。
爪先が当たったそれは
重力の法則をあっけなく否定して高く飛んで行った。
目の前にある何ものも全てを撲ち壊して飛んでいったのは、
ぼくの傷つける想いだ。
蹴り出せ、振り切れ、足を!
そして前にある何ものをも打ち壊そう。
全てを徹底的に壊そう。
復元不能に壊そう。
きっと壊そう。
蹴り出せ、振り切れ、足を!
蹴り出す想いこそが真実なんだ。


自由詩 蹴り出す想い Copyright beebee 2008-02-13 21:35:23
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