酷く無関心だ。
雨霧


 私の回りにはいつの頃からか風がまっている。

 さわさわ、と。
 流れるような風が舞っている。


 しかし、しかしだ!

 その風は私に、酷く無関心だ。
 その風は私へ、酷く無関心だ。
 無関心なのだ。


 しかし、しかしだ!

 その風は私に向かい、風を吹かさない。
 その風は私に向かい、風は吹かさない。
 吹かさないのだ。



 さわさわ、と。
 流れるような風が舞っている。

(お前は誰だい)
(ただの風さあ)


 さあさ、私は道を行く。
 お前は、私の後を吹く。



 風は私の追い風になる。


 さわさわ、と。
 流れるような風が舞っている。


 私が安らかに終わるまで、
 その風は待っている。



自由詩 酷く無関心だ。 Copyright 雨霧 2008-02-12 17:31:50
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