コールド
唐草フウ
すべてを打ち明けたら
すべてが壊れる気がしたから
おお、すべて見えていない
徴
(
しるし
)
に
思い出の風 舞い散る
ウインストンのあこがれが
ふたりの、足元にまきつく
最後に話した背景の中に
前を向いていた事実があった
こころから笑っていてほしい
気などどうか使わずに
気安くたそがれて
冬の空などを見ないで
愛されたいと口にしたら
もう愛されない気がして怖かった
ああ、そでを伸ばして
つま先を隠すのに、寒さは
たしかにそこにいたふたり
確かじゃなくても またねと言いあった
自由詩
コールド
Copyright
唐草フウ
2008-02-05 15:57:20