うさぎバトン
あおば

                      07/07/15



うさぎバトンがまわってきたので、日記を認める。
ぴょんと跳ぶのは、ウサギ。
ひょいと隠れるのは、キツネ。
猫は、炬燵で丸くなる。
落ちがないのでバトンを空に投げ上げて飛んでる姿を記録する。

はじめてバトンを見たのは、1958年5月に開催された第3回アジア大会の時で、殺風景で素朴な校舎にも、近くのグラウンドから、ツワラーを先頭に、ドンドコ、プカプカ、繰り返し練習する楽隊の行進曲が遠慮無なく飛び込んできて、授業が少しも耳に入らない。
放課後、グランド脇に佇んで、格好良いバトンの動きと、ターバンを巻いた逞しい鬚面の男たちの行進を暗くなるまで眺めておりました。
あれから50年、日本の国も美しく賑やかに整えられて、ツワラーはおろか、バトンを回すチアガールの活躍もめざましく目を見張るようです。



自由詩 うさぎバトン Copyright あおば 2008-02-02 03:02:25
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