投函の間 
服部 剛

年賀状の
返事を出しに 
近所を歩く 

遠くに見える
赤いポストの頭に 
新年の日が映り 
うっすら後光が
射していた 

かけがえのない人々の
名を記した年賀状を 
輪ゴムで束ね 
ポストの口に入れる 



   ぱたん 



葉書が底に落ちるまでの 
ひと間に 
見えないこころをぼくは贈る 
それぞれの宛先で待つきみへ 






 


自由詩 投函の間  Copyright 服部 剛 2008-01-07 20:39:32
notebook Home 戻る  過去 未来