鳥の間に
たもつ

 
 
鳥として生まれ
鳥として逝く
その間にいくつかの
鳥ではないものがある

車の通り過ぎていく音を
人の小さな話し声を
洗濯物が風に揺れて触れ合う姿を
幸せと同等のものが包み込む
鳥はふと誰かの理由となり
わたしたちは躊躇することなく
その名前を呼ぶことができる

できるだけいっぱい腕を伸ばす
その先にある指、の
その先に
陽だまり
遠く棚田が見える
 
 


自由詩 鳥の間に Copyright たもつ 2008-01-06 16:29:40
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