瞬き
ゆるこ

 
微笑んだ赤い春が
水槽の底から産まれてきた
 
一日の少女達はまるで
全て悟ったふりした子供
 
 
(静かに)
 
透明感を維持するために
慣れない弦を弾いてく
音にのせれば言葉は要らない
掻きむしれば音は要らない
 
 
そうやって、
詰め込んで、
 
 
 
.
微笑んだ赤い春が
地平線を飛び越えて
 
最後に入ったあの部屋で
僕の帰りを待っていれば、
 
 
(なんにもいらないせかいのはじまり)


──────────

心の隅で思う
たくさんのかなしい言葉を
いつまで飲み込んで
生きて行くのか


こころ、瞬きひとつ

きみの運命が転がる夜明け


自由詩 瞬き Copyright ゆるこ 2008-01-05 08:42:48
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