もう何も怖いことなど無いのだよ
風になって
雲を踏んで
好きな場所で寝転べれるよ

光の条が覚束なくて
ぽんぽん淋しげなのは
人間らしく生きてきたからだよ
じき慣れるよ

できることをしたまでだよ
やりたいことをやって
どうしても叶わないことは
いつも彼方の涙に飲まれた

その後叶った願いで拭いて
きつく目をつぶれば
空っぽだと気付いたよ

他と違って
酷く歪んだ顔じゃない
会いたくて会いたくて
やってきたという悲しみだね

もう何も悲しむことなど無いのだよ
たとえそこにあったとしても
抱き締めれば大丈夫
よく馴染むでしょう

かつてできることしかできなかったよ
もはやそういう類じゃない
感覚がある
分かるでしょう

もう何も虚しいことなど無いのだよ
単純で明るかったよ
ああバカでよかった




もうなんにもないんだよ
けして手放したわけではないと
知っていたよ