ことしも
唐草フウ

ありがとう、と言うと
むねに少し雪のふるような
はかなくて、とけるとしゅんとなる

それはもうこのひとつに
わたしがさよならすることだから

ありがとう、この年
そして今日がすぎる
咲いてくれてよかった
少しずつのヒントが降りつもって

最後だというと
哀しい顔をくりだすが
次のおめでとうを送るための
何気ないほほえみは リセットしたいげつようび
きみはどこを見ている

ことしの黄いろい色も
ポイントまで上がっただろうか
きみは風を見ている
そこから雪がすこしだけ
ありがとうまたね、という雪が




自由詩 ことしも Copyright 唐草フウ 2007-12-27 18:43:57
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