亡命
よしおかさくら

君の世界の青に気がついた時
わたしの世界は終わってしまった
崩れ去る白、赤、黒
国はもう機能しない
優れた防衛隊員だとか
優れた外相だとか
そんなものは実に無意味なのだった
おまえはどうしたいのだと
いつも叫んでいる首相
選択肢は少なく
選択権は小さい
破滅しようとしたわけではなく
むしろ前へ行きながら
生きながら
消していってしまう

わたしは結局なにも持ってはいないのだ

君の世界の青に飲みこまれたい
青の色の美しさ、生きやすさ、交流
通りすぎるひとびとの晴々とした顔
わたしは
そこへ行きたいのだ


自由詩 亡命 Copyright よしおかさくら 2007-12-16 17:21:20
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