「チョコレートキャンディー」
菊尾

どんな存在になっている
どんな形に組み込まれている
崩れれば雑にされてバラバラに
無邪気に意図的に別に変えられるんだ
つまらないなぁボクはつまらないなぁ

サイドに流す前髪がとても良くて
お弾き遊びみたいに人差し指で散らしたい
キまらないなぁ今日はキまらない
青い揚羽蝶が集う電灯は羽根を透かしてその色をボクの眼に届かせるよ
ひっくり返った蛙みたい
キミの今のその姿、蛙みたい

感謝して微笑んで
円は線が腕を広げただけだった
チョコレートキャンディーなんて数秒で溶け切った
唾液とヤエ歯で砕かれるのはボクもキミも同じこと
白い雲は牙を向いていることを忘れてくれるなよ
的が定まっていないだけなのさ

もう要らない
六弦が切れて頚動脈をザックリさ
もう居られない
調律なんてノイズで誤魔化した
この心音だって誰かの為の音
叫び声も雑音だと罵るのなら
開き直って空元気
それをまた、蔑む眼

善良な市民の皆々様が偽りに飽きたなら
口笛が吹かれる街に旅立てる
言い訳は好きさ
ズルい本能そのままだから


自由詩 「チョコレートキャンディー」 Copyright 菊尾 2007-12-13 19:38:15
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