白く見えた空
よしおかさくら

指輪を失くしたと
手を擦り
目が覚めた朝は
階段を慌しく降りる
冷たい空気を吸い込んで
駅へ急ぐ
人の波、人の波
わたしを忘れないように
改札機に名刺を入れて
こころだけしゃがみこむ

人の波 滞りもせずに
流れていくけれど


自由詩 白く見えた空 Copyright よしおかさくら 2007-11-29 20:30:48
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