晩秋の夜
A-29

晩秋の冷えた夜に
ふ〜うと車を降りると
浴びるような月光が
ざあと降ってきて
胸の中でなにかが
焼けたような気がした

いのちのない月光は
こうしていくつのいのちを
照らしてみたことか
こうした晩に
いくつのいのちを
焼いてみたことか

なんにしても
たいしたことではない


自由詩 晩秋の夜 Copyright A-29 2007-11-25 01:15:35
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