「手の中」
菊尾

「それでも構わない」って
あの時君はそう言って
留まり続けようとしたけれど
僕はすぐに手を離したんだ

上辺だけなぞった言葉なんて吐きたくない
君には安定を
僕が見せれる全て
残像でしかなくたって印象は残るはず

どう見たって
結果はいつでも残酷描写
だけど罪なんて大袈裟で
何も悪くないから安心しなよ

深読みなんて当たらない
優しさが絡み付いて離れない
「無くなることが怖いから」
不安なら差し出すよいつだって


嘘になるぐらいなら自ら手放すさ
原因が自分だなんて消えたい気分だ
君が君を失くすなら僕は僕をすぐに止めるよ


本当の事を言えば
あの時少し


自由詩 「手の中」 Copyright 菊尾 2007-11-22 20:28:14
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