案山子のこころ
和森朱希

どうして人は独りじゃ
生きていけないの?

もういやだと
全てを投げ出しかけた時もあったはずなのに

どうしてまた
誰かを求めてしまうのでしょう

寂しさと暖かさはきっと
となり合わせに位置していて
どちらかをいつも感じていなければどちらの感覚も
忘れてしまいのでしょうね

それなら私は

どちらでもなく
ただ、白に染まって


何も知らないままに
生きていきたい







そしてそう願うことで


僕はまたひとつ
寂しさを覚えてしまった


自由詩 案山子のこころ Copyright 和森朱希 2007-11-22 02:23:22
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