何処か...
BLACK JACK

遠くて近い場所 この世界の何処かから

小さな小さな歌声が聞こえた


紡いで音となった言の葉が

何時の日にか風に乗って届くように

指から零れた記憶が

時を経て失われてしまうように


ちょっぴり切なくなった

水面に広がる 誰かの歌声


奏でられた旋律に 明日に光る希望を乗せて

現在(いま)はもう二度と来ないけれども

だからこそ

一秒先 一分先 大切にしたいと思った


遠くて近い場所 この宇宙の何処かから

優しい優しい歌声が聞こえた


砂浜に書かれた言の葉が

何時の間にか波に攫われるように

ガマンをしてきた涙が

堰を切って溢れ出してしまうように


ちょっぴり切なくなった

空を染めていく 誰かの歌声


奏でられた旋律に 明日と煌めく夢を乗せて

現在(いま)はもう二度と戻らないけど

だからこそ

一秒先 一分先 大切にしたいと思った


永遠(とわ)を祈り願う 唇が紡いでゆく音色は

途絶えてしまう日 何れ来るけど

それでもね

空には 大地には 軌跡が刻まれていくんだよ


だからこそ

一秒先 一分先 大切にしたいと思った

だからこそ

一秒先 一分先 大切に生きたいと思った



自由詩 何処か... Copyright BLACK JACK 2004-06-13 01:15:04
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