信じるのは、得意なんだ。




いつも根拠のない自信を持った

あなたが好きでした

いつも信憑性のないこと言って元気付けてくれる

あなたが好きでした




子供でもわかる嘘を

それこそ犬でもわかりそうな嘘を

あなたは受け留めてくれました


ただの不機嫌なわがままに

妹にだって諭されそうなわがままに

あなたは頷いてくれました



止まない雨はない

吹かない風はない

撒かない種はない

苦くない薬はない


後半ちょっと意味がわからなかったけど

そう言ってあなたは信じてくれました

いつか、きっと、うまくいくって

そう言ってあなたは信じてくれました





信じるのは、得意なんだ。





そんなこと言うひと見たことなかったし

あれからまだそんなこと言うひとに会ってないけど

今なら信じられる気がします


今から、ひとを信じてみようと思います

今から木々を信じてみようと思います

大人を信じてみようと思います

世界を信じてみようと思います

灰色の空が、いつか七色のグラデーションを描くと

信じてみようと思います



そして

あなたがいつも握ってくれていた

この手に流れる血を