恐竜の背中のカーブ
合耕

簡単に分け与えた
朝を隔てて越えるもの
下向きになって思う空気は
まだ近く 目の中で止まらせたままの
駅の中で

何も 言えないほどには
透き通っていた
その時間僕達の足が
誰かと 誰かと 誰かを選んだり
選ばされたり
教えてくれる流れの 間から見下ろして
丸く残しそこねた
それを忘れたままで

遠く ずっと遠くを見れば
もっと遠く見える 優しい ノイズのような
誰かが手に持って持ち上げていた
その砂の中には 隠さないように
重さにつられていく 広がる両腕も
全て片付けた後の
迷いやすい 箱達のために
地響きを目に映した

僕のマスク

きっと 覗いている誰かは
涙まで落としたい
この砂漠の 上空 膜を突き抜けて
僕達は歩く姿さえ
頭にも 浮かばないけれど
無数の 小さなピアノを踏み潰して
気づかない その足元のために
代わりに降る指が 一つずつ
埋もれていってしまう まだずっと先のほうでも


自由詩 恐竜の背中のカーブ Copyright 合耕 2003-05-13 00:35:29
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