水のふしぎ 
服部 剛

目の前に 
清らかな川の流れがあった 
両手ですくった水を飲むと 
足元の小さい花がゆっくり咲いた 

村に戻り 
壺に汲んで運んだ水を 
器にそそいで皆にわけると 
口に含んだ人のこころに 
ゆっくりと花は咲き 

それぞれの顔は 
風の手のひらにつくられた 
宝の人形にみえてきた 





自由詩 水のふしぎ  Copyright 服部 剛 2007-11-15 20:07:09
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