サニー
アヅサ

あなたの横顔が懐かしく、
僕は手を伸ばしてみたのです
南風にただよう
幸福のかけらのようなもの、
あなたの日傘をにぎる手に
すこしだけ集まっています


なれない革靴から
愉快なメロディーがしたので
僕はあなたの日傘のなかで
ひろわれた子猫のように
歌をうたってみたのです


晴れわたる土曜日の
陽の咲く歩道のうちがわで
僕たちはささやかなキスをしましょう
あなたの日傘に隠れて
幸福のかけらに
指ですこしふれながら



自由詩 サニー Copyright アヅサ 2007-11-12 21:23:22
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