あいうえお
木屋 亞万

文字が独自性を持って叫ぶためには
一体何が必要なのだろう

あいうえおだろうが
藍植え男だろうが
愛飢え雄だろうが
音は全く同じなのだ

五十音の中で五本の指に入るのは
あいうえお
畑で染料となる作物を育てているのは
藍植え男
本能丸出しの軟派を繰り返しているのは
愛飢え雄

藍の草よりも青い心を持っているならば
藍植え男
幼子が指を折って呟いているならば
あいうえお
羽根を広げて奇声を発しているならば
愛飢え雄

そして僕は今
決して愛に飢えているからではなく
藍を植える男の純粋さを持って
愛してると叫ぶ
あいは五十音のツートップ
この攻めは届くか



自由詩 あいうえお Copyright 木屋 亞万 2007-11-07 00:01:45
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