りんどう色の
塔野夏子
君と私が会うと
言葉を 眼差しを交わすと
りんどう色の深淵が しずかに生まれてゆく
言葉を 眼差しを交わすほどに
それはしずかに 深まってゆく
二人して覗き込む
そのなかば透きとおった深い青を
いつかそのただなかへ
手をつなぎあって
あるいは抱きあって
幾重にも幾重にも墜ちてゆくことを
かなしい憧れで 予感しながら
自由詩
りんどう色の
Copyright
塔野夏子
2007-11-05 10:42:12