無題
石畑由紀子




小石がはねた
みっつめのところで
沈んでいった
それはそれは
穏やかに
すこし左右にゆれながら
底を目指して
落ちてゆく
水面に
たくさんの輪を残して


さようなら
さようなら
みんなの心の隅に
いくつかの輪を残して
できれば
悔やまれて
僕はいなくなりたい





自由詩 無題 Copyright 石畑由紀子 2007-10-10 03:52:52
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