きんもくせい
R

「金木犀」

ということばは少し宇宙的だね、って、そうやって笑った。
寒くなってきたね、星がよく見えるから。
長袖でも少し寒いくらいの朝と夜、それを理由に手をつないだりなんて、
そうやって、暖めあえたなら、なんて。

あまいかおり。
風がつよくつよくふいても、あなたを見つけられるよ。
寒くなってきたから、ひとりだって自覚する、せつないよ。
ほら、ここにいるよ。

きんもくせい、
となり同士の星みたいに、一緒に歯車。
くるくる宇宙的だね、って、そうやって笑っていれるなら。

雲があつくあつく隠れても、あたしを見つけてよ。
寒くなってきたから、ほら、かおりをたどってよ。ぎゅって。
あまいにおい、なんて、
それを理由に、
すこしさむい、なんて、
それを理由に、
あたしとつないでよ。


自由詩 きんもくせい Copyright R 2007-10-09 19:54:33
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