足裏の顔
服部 剛
早朝、床に坐り
瞳を閉じるマザーは
今日の路上で出逢う飢えた人と
お互いの間にうまれる
あの光で
幸福につつまれるように
無数の皺が刻まれた
両手を合わせる
身を包む白い服からはだけ
こちらを向いた皺の足裏にできていた
二つの固いタコをじっと見たら
二つの笑う目になった
土に汚れた足裏は
病の村を歩く重荷に顔を歪めながらも
柔和なムンクの叫びになって
丸い口の闇から
無言のしゃぼんを
こちらに放つ
自由詩
足裏の顔
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服部 剛
2007-09-23 19:01:40
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